オークランド・アスレチックスはアメリカンリーグの西地区に所属し、カリフォルニア州のオークランドに本拠地を構えている。 オークランドはサンフランシスコ・ベイエリアに位置しており、サンフランシスコの丁度対岸にあたる。 サンフランシスコとはレギュラーシーズンで年に1度対戦し、「ベイブリッジシリーズ」と呼ばれる(サンフランシスコとオークランドがベイブリッジで結ばれているため)。
アスレチックスは過去に9度ワールドシリーズを征する強豪であるが、最後にアメリカンリーグで優勝してから20年以上が過ぎている。 現在はMLBでもかなり貧乏な球団であり、派手な補強をすることもなく、日本での知名度はほとんどない。 しかし今年、松井秀喜が移籍、岩隈のポスティング失敗、映画「マネーボール」(後述)で少しずつ名前が知れてきている。
また「アスレチックス」だと呼び名が長いため、地元ファンからは「A's(エーズ)」の愛称で親しまれている。 応援する際は「Let's Go Oakland!」と叫ぼう。
マネーボール(マイケル・ルイス著)とは、アスレチックスGM(ジェネラルマネージャ)のビリー・ビーン(写真右)がセイバーメトリックスというデータを重視して弱小球団となったアスレチックスを再建する過程を描いている。 日本でもこの著書が売れ、ブラッド・ピット(写真左)主演で2011年秋に映画が公開されることになっている。
※マネーボールの予告編が公開されました → YouTubeで視聴する
オークランド・コロシアムは野球・フットボール両用のスタジアムであり、アスレチックスとレイダース両方の本拠地となっている。 そのため、秋のフットボールシーズンが始まると野球仕様(写真左)からフットボール仕様(写真右)に見事な変身をとげる。
オークランド・コロシアムに行く方法は大きく分けて2通りある。
アスレチックスのマスコットは象である。 これは100年以上前にワールドシリーズで対戦したチームの監督がアスレチックスのことを、「白い象(=無用の長物)のような意味のない存在」と罵ったため、自嘲の意を込めてマスコットとしたと言われている。 マスコットの名前は「Stomper(ストンパー)」であり、試合中はグランドや観客席を縦横無尽にかけまわっている。
今年加入した松井以外にも、アスレチックスには3人の日本人が在籍していた。
最初は、2005年に元阪神タイガースの藪恵壹が在籍。 背番号は13。 中継ぎとして4勝をあげたが、勝っている場面で登板したものの同点に追いつかれたが、味方が逆転してくれたおかげで勝ち星がついたというのもいくつかあった。
次に、多田野数人が2006年~2007年に傘下のマイナーリーグに在籍。 メジャー昇格はならず、その翌年に日本ハムファイターズに入団することになる。 ちなみに2007年はAAAのサクラメントが優勝した時の胴上げ投手になった。
2010年、元ヤクルトスワローズの岩村明憲が秋にパイレーツを解雇され、3塁手の負傷で代役を探していたアスレチックスと契約することに・・・ 3週間だけプレーしたが、結局はシーズン終了と同時に解雇。 岩村は楽天イーグルスと契約して日本球界復帰となった。
そして2011年は松井秀喜が低年俸でアスレチックスと契約。 どんな活躍を見せてくれるか・・・? 7月にトレードの対象となっていないことを祈る。