ハムペン的映画ライフ

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潜水服は蝶の夢を見る

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原題Le scaphandre et le papillon
(英題:The Diving Bell and the Butterfly)
公開年2007年
製作国フランス
上映時間112分
監督ジュリアン・シュナーベル
俳優マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリ=ジョゼ・クローズ、アンヌ・コンシニ
ジャンルドラマ
あらすじ ELLE誌の編集長であるジャン・ドーは息子とのドライブ中に脳溢血に襲われ昏睡状態に陥ってしまう。 辛くも命は取り留めたが、全身に麻痺が残り、左まぶた以外が動かない状態になってしまう。 彼は言語療法士や口述筆記者の助けを借りて左目のまばたきを利用して自伝を書こうとする。
ハム蔵
お気に入り度 80%

目の力、命の力はすごい!

この映画はほとんどがジャン・ドーの視点で映されている。 だから病院のスタッフや家族はカメラに向かって語りかけるし、まばたきもきちんと再現されている。 彼の心の声(=ナレーション)観客の声を代弁している物も多く、身体を動かしたくても動かないジャン・ドーの気持ちにすんなり入って行きやすく作られていると思う。

左まぶた以外が動かないという絶望の淵に立たされてはいるけれど、家族と接する中で希望を見出し、何万回もまばたきして文を綴ろうとしているところがすごい。

潜水服は自由の利かない身体と深い海底に閉じ込められているような心理状態を表し、蝶は自由に飛びまわれるジャン・ドーの想像力を表しており、実にうまい表現だと思った。 時にはじっくり立ち止まって考えてみれば妙案を思いつくんだろうね。